神葬祭について

この頁は神社本庁発行「氏子のしおり」第44号を参考にしています。

神道墓地をおさがしの方は南葉山霊園のパンフレットをご覧ください。当神社にて御紹介致します。


目 次
日本人の霊魂感|祖霊と年中行事|葬儀のながれ|お参りの作法|諡(おくりな)|年祭お供え物|御霊舎|霊璽


日本人の霊魂感

人が亡くなれば、その肉体は滅びてしまいますが、では魂は一体どうなるのでしょうか。
古くから日本人は、その行方に思いを巡らして来ましたが、少なくともいえることは、亡き人の魂はいつまでもこの土地に留まって、愛しい人や子孫とともに生き、その幸せを見守ってくれると信じてきたことです。つまりは、夏の簾(すだれ)のようにこちらからは向こうの世界が見えないけれど、向こうからはこちらの世界がよく見える。そんな所に魂が移ったと考えれば分かり易いのではないでしょうか。

因みに、神道では亡き人の行く世界を「幽世(かくりよ)」「黄泉国(よみのくに)」「常世国(とこよのくに)」といった呼び方をしています。


祖霊と年中行事

神道の場合、お彼岸やお盆はどうすれば宜しいのですかという質問をいただきます。彼岸は豊作に欠かすことのできない太陽をまつり、祖霊の加護を祈る日本古来の儀礼と結びついたものと言われています。又、お盆は、日本に古くからあった祖霊祭の名残であろうとも考えられていますので、この時季には出来るだけ祖先の御霊やお墓にお参りいたしましょう。

又、新盆の折には盆提灯はあげてもよろしいのですかという質問を戴きますが、地方によって違いがあると思いますがこのあたりでは、通常お供えする事が多いようです。

正月も古くは祖先の霊を迎えてお祀りをする行事でした。正月には各家庭で門松を飾り、鏡餅を用意しますが、この門松は、祖先の霊とも考えられている年神(としがみ)さまを迎えるためのもので、年神さまが寄り付く場所として飾られたものです。また、鏡餅は、もともと年神さまに供えるお供え餅のことをいいました。年の初めに訪れる年神さまは、1年の幸をもたらしてくれると信じられていました。



葬儀のながれ


お参りの作法

神前と同様に玉串をあげ二拝二拍手一拝でお参りすることに変わりありませんが、神葬祭での拝礼は、亡くなられた方を偲び慎む心を表すといった意味から、音を立てずに拍手をします。これを忍手(しのびて)と言います。50日祭が終わるまでは忍手でお参りします。50日祭終了後は、故人が神様の列に加わったという事から拍手は音を立ててお参りします。


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諡(おくりな)・・・戒名(かいみょう)のこと
神道では生前の姓名の下に「命」をつけるのが一般的ですが、下記のような諡をつけることも広く普及しています。


幼 児 稚郎子(わかいらつこ) 稚郎女(わかいらつめ)
少 年 郎子(いらつこ) 郎女(いらつめ)
青 年 彦(ひこ) 姫(ひめ)
成 人 大人(うし) 刀自(とじ)
老 年 翁(おきな) 媼(おうな)



年 祭(ねんさい)

葬儀の後のおまつりは、10日祭、30日祭、50日祭、100日祭と続きます。
現在は10日祭の後50日祭(併せて納骨祭)、1年祭という方も多いです。
又、年祭は1年祭、3年祭、5年祭、10年祭、以下10年毎に行い50年祭を以って「まつりあげ」とします。

年祭を行う場所については、本来は自宅の御霊舎(みたまや)の前で祭儀を執り行い、その後墓地が近くであれば揃ってお参りします。
最近は、墓前にて行ったり、霊園の施設を利用することも多くなっています。


年祭等を行なう際には、御霊前に以下のようなものを準備いたします。(酒・米と塩を小皿に1杯程度、黒い魚、野菜・果物各3〜5種、蝋燭と榊や花)尚、祭具や玉串は神社で用意いたします。お供え物もご希望があれば神社にて用意することも可能です。事前にご相談下さい。

又年祭の会場には霊璽・写真等をお持ち下さい。

この他乾物や御餅・菓子類又故人が生前好んでいた物等お供えしても宜しいです。


御霊舎(みたまや)
50日祭が終わった後、故人の御霊を祖先の霊と同様におまつりするために仮御霊舎から御霊舎に遷すおまつりを「合祀祭」といいます。故人の霊璽を御霊舎に遷してからは、毎日のおまつりや年祭の他、年中行事、人生儀礼の折などに家の祖霊としておまつりします。
御霊舎にも下記の如く色々な種類があります。詳細については神社にお問い合わせ下さい。


霊 璽(れいじ)

霊璽は仏式の位牌にあたるもので、御霊代(みたましろ)とも言われます。(位牌型・角型・木主といった色々な形がありますが、このあたりでは最近は下図の様な位牌型(位霊型)が殆どです。)
並べ方については、御霊舎の中に父母、祖父母、曽祖父母(もしくは高祖父母)までを並べてまつり、古くなった順で納め、年祭の時などには取出すようにしましょう。霊璽の蓋(ふた)は、通常はかけておきます。命日や年祭等特別な日には、はずしてお参りしましょう。
霊璽の数が増えた場合は神社にご相談下さい。(巻物や繰り出し型といったものがあります。)



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